「確実に痩せられるダイエットってどんなダイエット?」
「痩せるために必要なアンダーカロリーって何?」
ダイエットについてある程度調べると「アンダーカロリー」という単語がよく出てくると思います。でも、具体的に何をすれば痩せられるのか、よく分からない人も多いのではないでしょうか。
まず、アンダーカロリーというのは痩せるために必須になります。ダイエットをしたいなら知っておくべき情報です。そこで、この記事ではアンダーカロリーについて説明していきます。
- アンダーカロリーとはなにか?
- アンダーカロリーなのに痩せないのはなぜか?
- アンダーカロリーで筋肉はつくのか?
上記のように、アンダーカロリーに対する疑問についてまとめてみました。
なお、筆者はプロのトレーナーであり、パーソナルトレーニングを通して、多くのクライアント様にダイエットに関する知識を提供してまいりました。確実にダイエットを成功させるための情報を、出来るだけ分かりやすくお届けしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
【ダイエットの秘訣】アンダーカロリーとは
ズバリ、アンダーカロリーとは「消費カロリーが摂取カロリーが下回っている状態のこと」です。
『消費カロリー>摂取カロリー』という感じですね。
「食べた分より、動いて使った分が多いと痩せる」という、ごくごく自然なことで、特に難しいことではありません。
基本的にはどのようなダイエットも「アンダーカロリー」の状態であることが大前提になっています。
当たり前のことだと思うかもしれませんが、アンダーカロリーを達成してダイエットを成功させるには、正しい知識が必要となります。ぜひこの記事を通して学んでもらえれば幸いです。
ちなみに、消費カロリーを摂取カロリーが上回っている状態は「オーバーカロリー」といいます。
『消費カロリー<摂取カロリー』という感じです。アンダーカロリーと真逆の状態ですね。
アンダーカロリーを達成するコツは食事
アンダーカロリーを達成する一番のコツは、間違いなく「食事」になります。運動することでカロリー消費するよりも、「食事」を管理してカロリーを調整する方が、圧倒的に効率が良いからです。
たとえば、「菓子パン1つ」の摂取カロリーは約400〜500kcalになりますが、これと同じカロリーを運動で消費しようとすると、「ランニング1時間」程度の運動が必要になります。
ランニングを1時間するよりも、菓子パン1つを我慢する方が、圧倒的に簡単で効率が良いですよね。
つまり、大抵の方が運動を頑張りますが、「食事」を調整してアンダーカロリーの状態にするほうが、ダイエットを成功させるための鍵になります。
アンダーカロリーで体重を減らす食事法とは
食事の調整と言われても、どのように達成したらいいか分からない方も多いと思います。ここでは、アンダーカロリーの食事するために必要な「3つのステップ」をご紹介します。
- ダイエットの目標を立てる
- 消費カロリーを計算する
- 摂取カロリーを考えながら食事する
それでは、具体的に解説していきます!
【ステップ1】ダイエットの目標を立てる
まず、ダイエットの目標を立てましょう。具体的なゴールをあらかじめ設定しておくことで、するべき過程が明確になります。
たとえば、「〇月×日までに体重を何キロ落とす!」といったように、なるべく具体的に目標を決めましょう。そうすると「食事を減らす」「筋トレする」など、やるべきことを考えられるようになります。
目指すゴールによってやるべきことは変わるので、最初にダイエットの目標を立てることが重要になります。
【ステップ2】消費カロリーを計算する
目標が決まったら、次に具体的な食事量について考えましょう。最初にするべきなのは、普段の消費カロリーを計算することです。
アンダーカロリーにするには、『消費カロリー>摂取カロリー』の状態を作らなければいけません。そのため、食事を考える前に自分が普段どれくらいカロリーを消費しているかを、まず明確にしておきましょう!
なお、消費カロリーを考えるのに大切なのが「代謝」というものになります。覚えておいたほうがいい代謝に関する言葉が3つあります。
- 基礎代謝:生きているだけで消費されるカロリー
- 活動代謝:日常生活で消費するカロリー
- 食事誘発性熱産生:食事を摂ったあとに消費されるカロリー
消費カロリーとここまで呼んできたものは、この3つを足したものになります。
消費カロリー=基礎代謝+活動代謝+食事誘発性熱産生
ということになります。それぞれ具体的に解説していきます。
基礎代謝量
基礎代謝量とは何もせずじっとしているだけで消費される必要最小限のエネルギー量のことです。体は生命活動を維持するために、心拍や呼吸・体温の維持などを行っおり、そのため何もしていなくてもカロリーは消費されているということになります。
なお、基礎代謝量の数値は体組成計などで測定することもできます。手元にない場合は、ウェブサイトで目安を算出しましょう。
活動代謝
活動代謝は生活しているうえで消費するカロリーになります。運動や日常での歩行、仕事をしている最中などに消費されるカロリーは活動代謝になります。
活動代謝を高めるためには筋トレや有酸素運動が有効です。これらに加えて、通勤通学や、エレベーターではなく階段を使うなど、日常生活でカロリーを消費することも意識しましょう。毎日ちょっとしたことを継続することで、塵も積もれば山となる、ということですね。
活動代謝を知ることはアンダーカロリーを達成するためにとても重要になります。代謝によって消費されるカロリーを知るためには、Apple Watchなどに代表される「ウェアラブル端末」を使用するとよいでしょう。
とりあえず簡単に知りたいという方は、基礎代謝量に「1.4」をかけるだけで、ざっくりとした消費カロリーを算出できます。
たとえば、基礎代謝量が1200kcalの方でしたら1200×1.4=「1680kcal」ということになります。
食事誘発性熱産生
こちらはあまり聞きなれない言葉だと思います。食事誘発性熱産生とは食事を摂った後に消化吸収等で消費されるカロリーのことになります。食べた後、熱を発生させながら栄養素を分解するため、実は食事をするだけでカロリーを消費しているのです。
これに関してはあまり深く考えなくてもいいと思いますが、食事誘発性熱産生は消費カロリー全体の約10%あるとされています。つまり、基礎代謝+活動代謝の分だけカロリーを摂取するようにすれば、計算上痩せていくということになります。
【ステップ3】摂取カロリーを考えながら食事する
アンダーカロリーを達成するためには、1日の摂取カロリーをできるだけ正確に把握しておくことが重要です。食事のカロリー計算には、アプリやウェブサイトが便利で、簡単にどこでも確認できるものを2つ紹介します。
カロミル:食べ物の写真を撮ることでAIがカロリーを教えてくれるアプリ
カロリーSlism:検索することで食品のカロリーが分かるウェブサイト
このようなアプリやサイトを使いながら、トータルカロリーを計算しながらアンダーカロリーを達成しましょう。
アンダーカロリーを目指すときの注意点
アンダーカロリーを目指すときは、以下のような注意点があります。
- 極端な食事制限は絶対NG
- バランスの良い食事を摂る
- 一定期間継続する
それぞれ具体的に解説していきます。
【注意点1】極端な食事制限は絶対NG
ダイエットをする上でアンダーカロリーの状態を作ることは必要不可欠ですが、極端な食事制限は絶対NGです。なぜなら、筋肉量を落としてしまう可能性が高いからです。
筋肉量が減ると基礎代謝量も落ちてしまうため、結果痩せにくい体になってしまいます。また、極端な食事制限をしてしまうと、ダイエットを続けるためのモチベーションも長く持たないと思います。
たとえば以下のような食事制限は極端なものになります。
- サラダだけのような「〇〇だけダイエット」
- 朝食だけなどの「一食だけダイエット」
- サプリメントやプロテインだけ
- 絶食
これらはすべて絶対NGです。ファスティングなど、内臓を休めるために一時的に絶食するなどは別として、しっかりと1日に3食以上食べ、1ヵ月に-1kg~3kgが落ちるペースが理想的になります。具体的な食事内容については次でお伝えしていきます。
【注意点2】バランスの良い食事を摂る
せっかくアンダーカロリーの状態にできていても、バランスが悪いと意味がありません。必要な栄養が補われていないと筋肉量が落ちて、代謝も下がります。その結果、太りやすく、痩せにくい体になります。
なお、主に必要となる栄養素は「三大栄養素」と呼ばれています。
- たんぱく質(Protein)
- 脂質(Fat)
- 炭水化物(Carbohydrate)
それぞれ英語の頭文字をとってPFCと言います。つまりこの「PFCバランス」を整えることが重要になります。
具体的には、
「高たんぱく・低脂質・中炭水化物」
のバランスを意識した食事を摂るように心がけましょう。
【注意点3】一定期間継続する
見た目で分かるくらい体が変化するには、ある程度期間を設ける必要があります。だいたい3ヵ月〜6ヵ月はが目安になります。
たとえば、「1ヵ月に2キロペースで体脂肪を落とす」。これを3ヶ月続ければ-6キロとなりますよね。
1日に換算すると480キロカロリー(菓子パン約1つ分)を消費することで目標達成です!
具体的な計算式は以下の通りです。
脂肪1kg減らすには「7,200キロカロリー」が必要なので、
体脂肪1kgの消費(7,200キロカロリー)× 体脂肪6kg = 43,200キロカロリー
体脂肪6kgの消費(43,200キロカロリー)÷ 3ヶ月(90日)= 480キロカロリー
つまり、毎日コツコツと「480キロカロリー」消費することで体は変化します。
そのため1週間や2週間で痩せようとせず、最低でも「3ヵ月」程度はアンダーカロリーを継続してみましょう。
アンダーカロリーなのに痩せない?体重が減らない2つの理由
アンダーカロリーなのに体重が減らない理由は主に以下の2つが考えられます。
- アンダーカロリーになりすぎている
- たんぱく質が足りていない
具体的に詳しく解説していきます。
【理由1】アンダーカロリーになりすぎている
アンダーカロリーになりすぎると、それに合わせて基礎代謝量が低下してしまい、結果が出にくくなってしまいます。結果筋肉量が落ちて太りやすく痩せにくい身体になってしまいます。
そのため、消費カロリーの80〜90%を目安にカロリーを摂取するよう心がけましょう。その方が精神的にも楽で続けやすいと思います。
【理由2】たんぱく質が足りていない
たんぱく質は意識的に摂取しましょう。筋肉量や基礎代謝量を維持するために必要です。なお、たんぱく質は肉や魚、卵や大豆、乳製品などに多く含まれます。
具体的に必要とされるたんぱく質の目安は「体重×1.5〜2g」といわれています。つまり、たんぱく質は意識的に摂らないと必要量を補うのは難しいということになります。
アンダーカロリーでは筋肥大できない?ダイエット中に筋トレをする理由は?
「脂肪を落としつつ筋肉をつけたい…」
こういった希望を持つ方は多いと思います。また、ダイエット中の筋トレに効果があるのか疑問も湧きますよね。ここでは、アンダーカロリーと筋トレの関係性について説明します。
アンダーカロリーでは筋肥大はしない
結論から言うと、アンダーカロリー中の筋肥大は難しいでしょう。筋肥大を目指すには「オーバーカロリー」であることが条件。そのため、アンダーカロリー中での筋肥大は基本的にしないものとして考えた方が良いでしょう。
まず筋肉をつけたうえで、アンダーカロリーにして脂肪を減らしていくことをおすすめします。
アンダーカロリーでも筋トレをする理由
筋肉がつかないなら、なぜアンダーカロリーのダイエット中でも筋トレが必要かという疑問を持つ方もいるでしょう。
それは、アンダーカロリー中に筋肉が落ちるのを防ぐためです。筋肉が落ちると代謝が下がり、痩せにくく太りやすい体になります。筋トレをすれば、筋肉量と基礎代謝量をできるだけ維持することができます。
「でも、ムキムキにはなりたくない…」
と思う方もいると思いますが、安心してください。そう簡単にムキムキにはなれません。むしろ、筋肉を維持しながら脂肪を落とすので、身体のアウトラインが綺麗に浮き上るようになります。
アンダーカロリー中での筋肥大は難しいですが、筋トレは筋肉量と基礎代謝量を維持するために必要ということです。
まとめ
今回はダイエットの鍵となる「アンダーカロリー」についてお伝えしました。
まとめると以下の通りです。
- なるべく筋肉量と基礎代謝量は維持する
- 摂取カロリーはアプリやサイトを使って調べる
- 太りやすく痩せにくくなるため極端な食事制限は絶対NG
- カロリーとだけでなく栄養のバランスも同じくらい意識する
アンダーカロリーとは何か、ということが分かっていただけたかと思います。摂取カロリーや消費カロリーなど、具体的な数値を知っておくことが重要でしたね。
ダイエットは短距離走ではなくマラソンのようなものなので、最初から頑張りすぎないことも大切です。
焦らず、気長に継続していきましょう!
このコラムではダイエットやボディメイクに関する有益な情報を配信していますので、興味のある方は他の記事もご覧になってみてください。